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シュタイナー教育教材制作のe-waldorfから「算数」「シュタイナー教育」の話題をお届けしています。
e-waldorf
2012.5.10

お金のこと

 

 

シュタイナー学校で、お金を教えるのは小学校3年生です。お金、時間、計量という暮らしに必須な実用的なことを3年生で学ぶのは、9歳の危機を乗り越えことと関連しています。生きるということを、学びを通して身につけていく。それが、危機を乗り越える力になります。

 

私ごとですが、我が息子、長男が今8歳(小学校2年生)です。9月から3年生になります。あまりアカデミックなことは熱心ではない長男ですが、お金を数えることにはとても興味を示します。

 

イギリスでは、コインの種類が多く、

 

コイン:1p(ペンス), 2p, 5p, 10p, 20p, 50p, £1(ポンド), £2

紙幣:£5, £10, £20, £50

 

と、コインだけで8種類もあります。感覚的には1ペンス=1円くらいです。

 

イギリスのコイン

イギリスのコイン。(特別バージョン)
あと1個で、紋章の模様が完成する
・・・・のだけど、あと1個が見つからない。笑





日本では

 

コイン:1円、5円、10円、50円、100円、500円

紙幣:1000円、5000円、10000円

 

ですね。日本とイギリスの大きな違いは、2p, 20p, £20と2の倍数があること。

 

お陰で、長男は、5の倍数だけでなく、2の倍数、20の倍数なども、コツコツと数えながら自然に習得しています。このコインも、ビンにどんどん貯まってしまうものをそのまま子どもの勉強用にと利用。2の倍数なんて九九の二の段で十分やっているのですが、お金になると、大きな数になっても延々と続きます。大人だったら「あとは同じことの繰り返しだからやめよう」と思うところが、子どもはどこまでも大きな数を目指してやり続ける力があるのですね。しかも歓びをもって、やり続けるところが凄いです。大人だったら「もう(頭で)分かったからok」と考えるかもしれません。子どもは、頭ではなく体が覚えるまでやることを厭いません。そして、この時期に、体に覚えさせてしまうことはとても大事だと思います。中学生くらいになったとき、計算をしていて、原理は同じことをやっていても、数字が大きくなってしまうと混乱してしまう子が意外に多いのですが、小学校低学年で、大人が呆れるくらいに(笑)地道に数え続けた経験が染み付いている子どもは、難なくするりとやり遂げます。

 

 

 

お金のことを教えるということは、お金を数えることとか、お金の使い方を教えるだけのことではありません。国のカリキュラムの算数の授業では、純粋にお金を使うこと、お金を数えることが学習目標です。でも、シュタイナー教育が国のカリキュラムと大きく違うところは、すべてが混ざりあっていることです。算数は算数だけを学ぶものではなく、子どもの美的感覚を育てる学びでもあり、社会を学ぶ場でもあり、言葉の力や倫理観を育てる学びにもなります。もちろん子どもの肉体的な成長を育てる面もあります。

 

みなさんが「お金」のことを思う時、何を想うでしょうか。お金は数えられればいいだけのものではありませんね。ものを買うだけの「道具」でもありません。お金の背景にはビジネスがあり、人間の生きる営みがあります。お金をどう扱うかは、人間の人生観、人生哲学が表れてきます。お金が欲しくて盗みを働いたり、戦争やいざこざがおきたりします。算数の授業で、お金の数え方だけを教えるなんて、勿体ないと思いませんか。こんなにも人間の生き方、考え方、社会の在り方を左右しているお金を題材にするときに、いわゆる「算数」的な部分の「お金の使い方、数え方」だけ切り離して教えるよりも、お金についてもっとさまざまな側面から考えてみたら、もっと学びは深まります。子ども達も、お金は特別なものだと感じていますから、お金のことを学ぶこと、考えることは、子ども達にとっても歓びです。学ぶ意欲を刺激します。

ちなみに、小学生には、社会の不条理な部分やネガティブな部分を見せません。社会は美しく、感動に満ちている、そのきれいな部分を存分に吸収させます。戦争や争いや飢餓や貧富の差、偏見、差別などのネガティブな部分は、思春期になって、それをちゃんと受け止め、正義感をもって現実に向き合えるようになるまで待ちます。だから、小学生では、お金が原因で、喧嘩になったり、悪いことをする人達がいるなんていうことにフォーカスをあてるのではなく、お金の良い面を見せてあげると良いですね。

 

大人が、子どもにお金のことを教えるまえに、「お金って何だ?」というところから自問自答してみると良いと思います。お金そのものは悪ではありません。お金の良い面・・・子どもに何を伝えますか。大人の人間としての質が問われるところです。

 

そんなことを考えながら「お金」のレッスンを組み立てています。

 

さんすう教室・・・お楽しみに。

 

 

 

「さんすうコラム」模様替え

 

いつもさんすうコラムをご愛読くださって、どうもありがとうございます。次回から、さんすうコラムを模様替えしようと思っています。算数の話題だけでなく、数学の話もとりまぜていこうと思っています。専門的な数学というよりも、みなさんが楽しんで読める数学の話題、算数の話題、算数/数学教育の話題をとりあげて行く予定です。

 

ということで、名前も「さんすうコラム」から新しいものに変更します。良い名前を思いつかず、まだ未定ですが~。素敵な名前のアイデア募集中。(笑)


 

 

数学教室 infinity 開講します

 

今月末、新しいオンラインのプログラム「数学教室infinity(インフィニティ)」を開講します。「思考を鍛える幾何アクティビティ〜シュタイナー学校エポック授業から」の本から始まったe-waldorf の活動は、やはりシュタイナー学校の数学教育に基盤があります。幾何だけでない、代数の世界を深く学ぶプログラムを作って行きます。幾何アクティビティの内容からも、ビデオ教材などを作ることでより分かりやすい形でお届けしようと計画しています。

5月末、スタートです。

 

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