■ 概要
東京電力福島第一原発の凍土壁は完成しました。しかし原子炉建屋地下には日量約130立方メートル(m3)の地下水流入が未だに続いています(2018年7月現在)。「遮水」は実現せず、メルトダウンした燃料デブリを地下水が洗い、循環冷却水と混ざった状態でくみ上げられています。この汚染水には、多核種除去設備(ALPS)等により浄化処理が試みられていますが、トリチウムだけは取り除けない「トリチウム水」と称して約90万立方メートル(m3)が貯蔵され、貯蔵タンクの数は増える一方です。
原子力規制委員長らが「海洋放出しかない」と見解を示す一方、経済産業省は2013年4月から2018年3月まで「汚染水処理対策委員会」を、2013年12月からは「トリチウム水タスクフォース」を開催して2016年6月に報告書をまとめ、同年6月からはその報告書を踏まえて、「トリチウム水」の取扱いを検討する「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」を開いてきました。
また、2018年8月には福島県富岡町、郡山市、東京霞ヶ関で計3回、説明・公聴会を行いました。「国民の皆様がこの問題をどう認識し、どのような懸念をお持ちかなどをお聴きした上で、今後の検討を進めていく」としたが、開催に先だって、トリチウム以外の放射線核種も基準を超えて残留していたことが判明。ところが、説明会ではその説明はなく、「海洋放出」が一番安い処理方法であることを示す5つの選択肢を示して公聴会は紛糾しました。
そこで、原発ゼロの会の視察報告も踏まえ、改めて資源エネルギー庁、東京電力、原子力規制庁の現状報告を聞き、専門家らと共に今後の方策を検討します。
皆様のご参加をお待ちしております。
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